
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
全国の城や史跡をぶらり旅する「夢中図書館 いざ城ぶら!」。
今回は、源平の英雄・源義経の足跡を追いかけて京の都へ…。「源氏ゆかりの京都」をぶら歩きします。
今日の夢中は、源氏ゆかりの京都「鞍馬寺」!若き日の義経が再起の牙を研いだ洛北の霊山。九十九折の参道を登る!です。

■悲劇の御曹司・牛若丸
平治元年(1159年)、源氏の棟梁・源義朝の九男として、美貌の母・常盤御前のもとに一人の男児が誕生しました。
幼名は牛若丸。のちの源平合戦の時代に鮮烈な光を放つ英雄、源義経です。
しかし、牛若丸の生誕とほぼ同時に、源氏と平氏の運命を決する「平治の乱」が勃発。
戦いに敗れた父・義朝は都を落ち延びる道中で謀殺。源氏は事実上の滅亡へと追い込まれました。
母・常盤御前は、乳飲み子であった牛若丸と、幼い今若・乙若の三兄弟を抱えて大和国に逃亡します。
追っ手の包囲網が狭まるなか、常盤御前は我が子の命を救うため、子供たちを全員出家させることを約束し、平清盛に投降しました。
こうして数え年11歳(一説には7歳)のとき、牛若丸は洛北の険峻な山深くにある「鞍馬寺」へと預けられることになりました。
名は「遮那王」(しゃなおう)。 それは、平家への臣従を誓わされ、自らの血統を否定されて生きる、あまりにも孤独で過酷な修行生活の始まりでした…。
■鞍馬寺
源氏ゆかりの京都史跡めぐり。今日は、若き日の源義経が駆け抜けた「鞍馬寺」をぶら歩きしましょう。
……と、ケーブルカーに乗って一気に山上へと目論んでいたのですが、なんとこの日はまさかの運休。
観念した館長、山城(今回はお寺ですが…)恒例のガチ山歩きをスタート!曲がりくねった九十九折(つづらおり)の参道へと踏み出しました。

(鞍馬寺山門)
鬱蒼と茂る杉木立の中、まず出迎えてくれたのは、鞍馬の火祭りで名高い「由岐神社」(ゆきじんじゃ)です。
天を突くような大杉の神木が圧巻です…。ここで旅の安全を祈り、さらに参道を上へ上へと登ります。


(由岐神社)
息を切らしながら登る道すがら、かつて義経(遮那王)が住まっていた東光坊の跡地に建つ「義経公供養塔」がありました。
義経はここで、昼は神妙に読経、夜はひそかに武芸に励みました。その孤独と、胸に秘めた執念の熱さを思うと胸が熱くなります…。

(義経公供養塔)
汗だくになりながら参道を登りきると、標高約410メートルに位置する朱塗りの本殿金堂が眼前に現れました。
圧巻の佇まいです…。山深き境内に建つ本殿は、まさに鞍馬山の中心地。目の前に立つと、凛とした気品と強いエネルギーが身体に満ちてくるのが分かります。

(本殿金堂)
特に注目したいのが、本殿前の畳石に描かれた「金剛床」(こんごうしょう)です。
宇宙のエネルギーが降り注ぐパワースポットとして有名で、六芒星の中心に立つと強い力を授かると言われています。

(金剛床)
「金剛床」の中心に立ち、山々の気を身体いっぱいに満たしたら、本殿の裏手を抜け、さらに奥の聖域「奥の院参道」へと突入します。
鬱蒼とした杉木立に包まれ、日光すら遮られる神秘的な空間…。岩盤が固いために杉の根が地表をうねるように這う「木の根道」に足を踏み入れます。


(奥の院参道/木の根道)
途中に広がるのは、かつて牛若丸が「大天狗」(源氏の残党か?)と激しい修行を重ねたという伝説も残る僧正ヶ谷。
鬱蒼とした木々になかに佇む「義経堂」には、後に非業の死を遂げた義経の魂「遮那王尊」が祀られています。静寂の中で深い祈りを捧げました。

(義経堂)
そして、義経堂からさらに深い森を進むと…。ついに最終目的地である鞍馬寺「奥の院魔王殿」に到着しました。
650万年前に金星から地球に降臨したとされる「護法魔王尊」を祀るお堂。そのただならぬ威容と静謐さに、鳥肌が立つような畏怖を覚え、しばらくその場に立ちすくんでしまいました。

(奥の院魔王殿)
これほど険しく神秘的な山の中で、夜な夜な大天狗と武術を鍛え上げた牛若丸(遮那王)。
この異空間で、強い覚悟で剣を振るっていた若き義経の姿を想像すると、ゾクゾクとするような緊張感と浪漫が全身を駆け巡ります。
今日の夢中は、源氏ゆかりの京都「鞍馬寺」!若き日の義経が再起の牙を研いだ洛北の霊山。九十九折の参道を登る!でした。
ありがとう、鞍馬寺! ありがとう、牛若丸!
■基本情報
名称:鞍馬寺
住所:京都府京都市左京区鞍馬本町1074
アクセス:叡山電鉄「鞍馬駅」より徒歩すぐで仁王門(山門)へ。山門駅から鞍馬山ケーブルカーで多宝塔駅まで約2分、そこから本殿金堂まで徒歩約10分。
参拝時間:9:00~16:30(霊宝殿は9:00~16:00)








