城ぶら「岡山城」!戦国の歴史を刻む漆黒の城と安らぎの名園

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

街あるき好きにして、歴史好き。
そんな人たちにとって最高の旅。それが城めぐりのぶらり旅、略して「城ぶら」です。

今日の夢中は、岡山市にそびえ立つ名城岡山城です。

■城語り

まずは、物語りならぬ城語り(しろがたり)
岡山城がどんな城なのか、ざっと見てみましょう。

築城年は14世紀。築城者は金光備前。
金光備前は備前守護の松田氏に属していたとされる武将。本名すら分からない、史料にも記載の少ない謎の人物です。

ただ、同地は京と西国を結ぶ要衝。
応仁の乱の頃には、山名氏と赤松氏の激闘の舞台ともなっています。

そんな重要な拠点ともあって、築城者はほぼ無名ですが、その後領有した武将は粒揃い。
金光氏の後、城主になった顔ぶれを見ると、宇喜多秀家に小早川秀秋、池田忠継(池田輝政の次男)など。
歴史好きにはたまらない一癖ある武将がそろいました

戦国時代に宇喜多直家が金光氏から城を奪うと、その子・秀家が新たに本丸・天守をつくって本拠としました。
宇喜多家は関ヶ原の戦いで敗れて衰亡。その後に入城したのが、勝敗のカギを握った小早川秀秋というのも因縁ですね。

秀秋は新たな外堀の造成など近代化改築に取り組みますが、21歳で早逝。
その後備前岡山の地は、姫路藩を治めていた池田氏に与えられ、明治の廃城まで領有されました。

■城ぶらり

そんな岡山城をぶら歩き
「烏城(うじょう)」とも呼ばれる漆黒の城。風格があります。

もとの天守閣は、第2次大戦の空襲で焼失。現在の天守は1966年に復元されたものです。
その戦火を免れていまに残る建物が月見櫓です。国の重要文化財に指定されています。

本丸を囲む石垣も当時のまま残っています。
石垣に使われている石は、花崗岩の宝庫である瀬戸内海の犬島から運ばれたものだそうです。

不明門を通って天守閣のある広場へ。
その一角に多くの石が並んでいますが、これは昔の天守閣の礎石を移したもの。当時はこの石群が天守を支えていたんですね。

岡山城内は拝観できます。「城のあゆみ」や「城のふしぎ」などのテーマでさまざまな展示物が整備されていて、岡山城の歴史を学ぶことができます。
残念ながら実際の展示物は撮影禁止でした。

■後楽園

岡山城と隣接するのが特別名勝の「後楽園」です。
日本三名園の一つ。城からは月見橋を渡っていくことができます。

江戸初期に、ときの藩主・池田綱政によって造成されました。
主に藩主静養の場、賓客接待の場として使われていましたが、日を定めて藩内の人々に開放していたようです。

広い芝生や池、茶室や祠などが配置されている回遊式の庭園
もちろんここから岡山城も眺望できます。

園内の南門(烏城口)近くには、「御舟入跡」なんていう遺構があります。
ここは、藩主が城から舟で渡ってきた際の舟着場の跡。ここから出入りできたのは、藩主と藩主の特別な許しを得た者だけと見られています。

お城もお庭も、当時の威光をうかがい知ることができる名勝でした。
ありがとう、岡山城! ありがとう、後楽園!

■基本情報(城データ)

名称:岡山城
築城年:14世紀
築城者:金光備前
所在地:岡山県岡山市北区丸の内2-3-1

アクセス:岡山駅から路面電車「城下」駅下車、徒歩10分
拝観時間:9:00~17:30(入館は17時まで)
料金:大人300円、小中学生120円 ※後楽園との共通券は大人560円、小中学生260円
休館日:12月29日、30日、31日

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