城ぶら「名胡桃城」!戦国の帰趨を握った真田の山城

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

街あるき好きにして、歴史好き。
そんな人たちにとって最高の旅。それが城めぐりのぶらり旅、略して「城ぶら」です。

今日の夢中は、智将・真田昌幸の築いた山城、名胡桃城です。

■城語り

まずは、物語りならぬ城語り(しろがたり)から。

名胡桃城は、群雄割拠の戦国時代を智謀で駆け抜けた真田昌幸が築いた山城です。
実は城があった期間は10年ほどにもかかわらず、ここを舞台にした事件が乱世を終わりに向かわせることになりました。

この地を含む沼田地方は、上杉氏・武田氏(真田氏)・北条氏による争いが繰り広げられました。
その間隙をぬって、1579年ごろ、真田昌幸が吾妻方面から進出して、前線基地として名胡桃城を築くと、翌年には沼田城を手中におさめました。

1589年、豊臣秀吉は北条氏政・氏直親子と真田昌幸による北毛地域の領地争いを裁定しましたが、同年、真田領とされた名胡桃城を北条氏の家臣が攻略してしまいます。
それをきっかけに翌年、豊臣秀吉は小田原征伐の大軍を興すと北条氏を滅ぼし、事実上の天下統一を果たしたのです。

その後、名胡桃城は廃城になりました。
城が存在したのは10年あまり。ただ、その帰趨が、戦国時代の終焉に大きな役割を果たしました。

■城ぶらり

それでは、戦国の帰趨を握った名胡桃城址をぶら歩き
ここは近年、発掘調査が進められ、群馬県指定史跡として整備が進みました。

名胡桃城址は、名胡桃平とよばれる河岸段丘面の一角に立地しています。
城は、崖の連なる天然の地形を活かして築城されました。ささ郭、本郭、二郭、三郭の主要部分を直に連続させた連郭式の縄張り構造の山城です。空堀も区画されていて、山城ファンにはたまりません…。

さっそく、名胡桃城址を城ぶらしてみましょう。
まずは「馬出」(うまだし)。馬出とは、城の出入り口の外側に堀や土塁で作った防御・攻撃施設です。「出丸」(でまる)とも呼ばれ、大阪城に真田幸村が築いた「真田丸」が有名ですね。

この馬出で守られる郭群、最初の郭が「三郭」(さんのくるわ)です。
東西に長く伸びた郭で、外郭との間には堀切が設けられています。発掘調査によって、郭内に三日月型の堀が発見されており、築城当初ここは三郭でなく馬出があったと考えられます。

続いての遺構が「二郭南虎口」(にのくるわみなみこぐち)です。
虎口とは出入り口のこと。この二郭南虎口は、郭の中が直接見透かされないように、郭内の建物敷地より一段高い位置に造られています。しかも深い堀切が設けられています。

虎口を抜けて、「二郭」(にのくるわ)へ。
二郭は四方を土塁で囲っていたと考えられます。二郭内には、8棟の堀立柱建物の跡が見つかっています。家臣たちが詰めていたんだろうな…。

続いて、「二郭北虎口」(にのくるわきたこぐち)へ。二郭と本郭をつなぐ出入り口です。
こちらも深い堀切で隔てられています。橋を渡って本郭に入るところに4個の礎石があり門があったと考えられます。
その門を守る土塁の腰部には4~6段の自然意識による乱石積みが見られます。

そして「本郭」(ほんくるま)へ。
本郭はいま、長さ約51m幅約30mの洋梨型をしていますが、両側の崖面が大きく崩落していることから、当時はもっと広かったと考えられます。
本郭内には、文豪・徳富蘇峰が書いた「名胡桃城址之碑」が建っています。

連郭方式の山城の最奥部に位置するのが「ささ郭」(ささくるわ)です。
ささ郭は、穂郭が外に対して剥き出しにならないように設けた郭で、両側に土塁を持つ狭長な通路が残っています。
その先端部には袖郭と物見が続き、沼田城訪問を望めます。狼煙でやり取りとかしたのかな…。

般若郭(はんにゃくるわ)。今は駐車場。
郭の連続部の西側に位置し、独立する小さな大地を堀切で区画しています。
長さ約85m幅56mと、名胡桃城のうち一番大きな郭です。ここは館跡として、築城以前から存在していた可能性があります。

いやぁ、当時の建物などは現存していないのですが、その戦時を想定した造りは、なんとも見どころ満点。
さすがは、智謀の将・真田昌幸が築いた城。さまざまな仕掛けが施されています。
この小さな山城が、戦国時代の終焉、秀吉の天下統一につながっていくとは、昌幸当人も想像していなかったのかもしれません。

ありがとう、名胡桃城! ありがとう、真田昌幸!

■基本情報

名称:名胡桃城
所在地:群馬県利根郡みなかみ町大字下津3437
アクセス:関越自動車道「月夜野IC」から約5分、JR上越新幹線「上毛高原駅」からタクシーで約6~8分
営業時間:(名胡桃城跡案内所)9:00~16:00
料金:入場無料

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