
こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
街あるき好きにして、歴史好き。
そんな人たちにとって最高の旅。それが城めぐりのぶらり旅、略して「城ぶら」です。
今日の夢中は、城ぶら「屋嶋城」!1300年の眠りから覚めた、古代山城の歴史ロマンを歩く…です。

■城語り
「屋嶋城」(やしまじょう)の始まりは、日本が国の存亡をかけて震えていた古代に遡ります。
663年、白村江の戦いで、大和朝廷(倭国)は百済を助けるために朝鮮半島へ出兵しましたが、唐・新羅の連合軍に大敗を喫します。
そのため国内は、「次は日本が攻め込まれるかもしれない」という未曾有の危機感に包まれました。
667年、天智天皇は、国防の最前線として九州から畿内にかけて、防衛線となる古代山城を築かせました。
「日本書紀」にも記述のある3つの城。対馬の「金田城」、大和の「高安城」、そしてもう一つが「屋嶋城」です。
渡来人の技術を駆使した当時の一大国家プロジェクトでしたが、屋嶋城については、長い間どこにあるのか分かっていませんでした。
しかし、平成10年(1998年)に南嶺山上部近くに石垣の一部が発見されたことで、ついにその実態が判明。発掘調査により、その全体像が分かりかけているのです。
■城ぶらり
それでは、1300年の眠りから覚めた古代の城、「屋嶋城」跡をぶら歩きしましょう。
屋嶋城最大のハイライトは、なんと言っても、海に向かってそびえ立つ「城門跡」(復元)です。
巨大な石が垂直に積み上げられたその姿は、重厚感たっぷり。門の前に立つと、その高さと威圧感に圧倒されます。


「ここから先は一歩も通さない」という古代人の強い意志が伝わってくるようです。
どこか異国の要塞のような雰囲気があるのは、百済から逃れてきた人々の知識や土木技術を結集させて築城を行ったためと考えられます。


城門の上から眼下を望むと、高松市街と遠く瀬戸内海の島々を見渡すことができます。
景色が良すぎて忘れそうになりますが、ここは「敵が攻めてくるのを見張る場所」だったんですよね。
美しい海を見ながら、当時の緊張感に思いを馳せる…。古代ロマンに浸ることができました。


屋嶋城の近くには、四国霊場第84番札所「屋島寺」(やしまじ)があります。奈良時代に鑑真が開創したと伝わる古刹。
屋嶋城が「動」(戦い)の象徴なら、ここは「静」(祈り)の場所。境内には源平合戦の供養碑もありました。


そうです。ここは、平安時代末期の源平合戦「屋島の戦い」ゆかりの地でもあります。
海上戦を予想していた平家に対し、源義経が阿波(現在の徳島県)から上陸し、火を放ちながら陸路で奇襲、屋島を制圧しました。
那須与一の「扇の的」の逸話も残る戦い。この戦いに勝利した源氏は、のちの最終決戦「壇ノ浦の戦い」で平家を滅亡させました。


「屋嶋城」は、古代の国家防衛から中世の源平合戦に至るまで、巨大な歴史ドラマが繰り広げられた場所でした。
圧巻の石垣を眺めながら、かつての戦場跡に思いを馳せる…。歴史ファンにはたまらない城跡です。
今日の夢中は、城ぶら「屋嶋城」!1300年の眠りから覚めた、古代山城の歴史ロマンを歩く…でした。
ありがとう、屋嶋城! ありがとう、古代の山城跡!
■基本情報
名称:屋嶋城跡
住所:香川県高松市屋島東町屋島山上
アクセス:車またはJR屋島駅又は琴電屋島駅からシャトルバス
開城時間:24時間








